無窓居室の違いについて解説(採光・換気・排煙)

単体規定

無窓居室になった際の対応について各無窓居室の違いを法的根拠を交えて解説します。

無窓居室の違い

無窓居室「建築基準法における一定の要件を満たす窓」が無い居室のこと。

その中で無窓居室の種類は以下の通りです。

項目無窓居室の基準
法第28条採光採光に有効な開口部<居室面積×1/(用途ごとに異なる)
法第28条第2項換気換気に有効な開口部<居室面積×1/20
法第35条採光

排煙
・採光に有効な開口部<居室面積×1/20

・排煙に有効な開口部(天井から下方80㎝以内)<居室面積×1/50
第35条の2内装(1)50㎡を超える居室で、排煙に有効な開口部(天井から下方80㎝以内)<居室面積×1/50
(2)温湿度調整を必要とする作業室その他用途上やむを得ず採光が確保できない居室

※上記(1)(2)いずれも天井高6mを超える室を除く
法第35条の3採光(1)採光に有効な開口部<居室面積×1/20

(2)「直接外気に接する避難上有効な開口部」が無いもの

採光無窓の対応(法第28条・法第35条・法第35条の3)

採光無窓の基準は建築基準法第28条・建築基準法第35条・建築基準法第35条の3で求められる「採光に有効な開口部」を有していない場合です。

「義務採光と採光無窓の確認のための採光」の違いについては別の記事で解説しているため、ご確認ください。(施行令第111条

義務採光と無窓採光の違いと対策

採光無窓になった場合は、下記の制限を順守する必要があります。

  • 法35条の3に規定されている対応(施行令第111条
  • 直通階段の歩行距離の制限(施行令第120条
  • 非常用照明の設置(施行令第126条の4
  • 敷地内通路の通路幅の確保(施行令第128条

換気無窓の対応(法第28条第2項)

換気無窓の基準は築基準法第28条第2項で求められる「換気に有効な開口部」を有していない場合です。

換気無窓になった場合の対応は、下記のいずれかの換気設備を設置する必要があります。

  • 自然換気設備(施行令第20条の2第1号イ
  • 機械換気設備(施行令第20条の2第1号ロ
  • 中央管理式の空気調和設備(施行令第20条の2第1号ハ
  • 国土交通省の認定を受けたもの(施行令第20条の2第1号ニ

排煙無窓の対応(法第35条)

排煙無窓の基準は建築基準法第35条で求められる「排煙に有効な開口部」を有していない場合です。

排煙無窓なった場合の対応は下記の通りです。

  • 自然排煙設備もしくは機械排煙設備を設置する(施行令第126条の2

※排煙については告示1436号の基準に従えば、排煙無窓でも法適合することができます。

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